推しにお金を渡す

推しの活動が今後も見たいから、推しのことを応援する、推しにお金を落としたい。我々のお金が推しのためになるのなら。
と、思うのが俳優を応援するオタクには共通することでしょう。

「推しの公演に通う」
「推しのグッズを買う」

などなど・・・。
みなさまは既にたくさんの応援をされてきていると思います。

ですが実際のところ、わたしたちの応援は推しにどのような形で伝わり、どのように推しのためになっているのでしょうか。

少しだけ裏方の目線から見てみましょう。
主催団体、劇団、プロダクションにより形態は違うため、一概にこうであるとは言えませんが、わたしが見てきた舞台裏の情報をいくつかお届けいたします。
ご存知のこともあるかと思いますが、ぜひ一度ご覧になって、こういう効果があるなら・・・と、推しへのお金の落とし方、応援を見直してみましょう!

公演チケットの購入

まず一番にわたしたちが協力できることの一つに、「チケットの購入」があります。
舞台の公演チケットにはいくつか種類がありますが、大まかに2種類にわけることができます。

・個人予約のあるチケット(小劇場、中規模演劇が主)
・主催が販売するチケット(2.5次元舞台は主にこれ)

役者たちは『チケットノルマ』を抱えていることがあります。
一人何枚売る、といういわば目標です。
そのチケットノルマを達成させたり、それ以上に売り上げた場合には『チケットバック』という収入が生まれます。

「個人予約のあるチケット」は役者役者ごとに予約フォームが存在し、それぞれが何枚売ったのか、という数字を集計できるようになっています。
「主催が販売するチケット」には個人の予約フォームが存在せず、その演目全体、役者全体で何枚売り出したか、という数字が集計されます。

個人予約のあるチケット

個人予約のあるチケットではその役者の出演料、ギャランティはチケットバックから発生します。
ノルマより多く販売すればするほどお金が入るシステムになります。
実力のある、ファンが多くいる役者にとってはまるで人気コンテストのように実力が金額として目に見えてわかるシステムになります。

しかしノルマが達成できなかった場合、その不足分を役者が払わなくてはいけなくなることもあります
もちろん、ノルマの無い素敵な舞台もありますが、個人予約フォームのある舞台の場合はほとんどがチケットバック制のギャランティです。
つまり多く売らなければ、役者自身のプラスにすることはできないのです。

主催が販売するチケット

一方、個人ノルマのない、主催がチケットを販売する場合では、役者の収入は固定のギャランティになります。
金額は、その役者の舞台での役柄、重要度によって、また知名度によっても変化します。
事務所所属の役者は事務所が、フリーランスの役者は自身で主催側と相談することになります。
あるいは出演オーディションなどのときにギャランティを決定します。
とても素敵な舞台では、固定のギャランティにプラスしてチケットバックをくれる場合もあります。

チケットに関するまとめ

ここまでいくつか説明してきましたが、チケットの形態は劇団、主宰などによっても変わるものです。
少しパターンをまとめてみますと・・・。

主催販売チケット
・固定ギャラのみ
・固定ギャラ+チケットバック

個人予約チケット
・ノルマ→達成後チケットバック
・チケットバック

以上が主な形態になるでしょう。
これを説明してからも私が言えることは、とにかく公演に行ってほしいということです。
そして個人予約フォームがある場合には『“必ず”推し役者の個人フォームから予約すること』が重要です。
最近ではその個人予約を確固たるものにする工夫として、特典予約などもあります。

役者はいつだってチケットが売れなければお金が入りません。
素敵な主催もいれば、厳しい主催もいます。
無理してオタ活しろというわけではなく、どんなTwitterのリプや応援の言葉よりも一番の応援になるのはチケットの購入だということを、この最初の項目で強くお伝えしたいと思います。

推しブロマイド、推しグッズの購入

最近では、2.5次元舞台はもちろん、小規模、中規模舞台でも物販がとても充実しています。
素敵な推しのブロマイドは欲しくなりますよね。
ではブロマイドってどのくらい推しに還元されているんだろう?というお話です。

これもいくつか形態はありますが、『売値の–%バック』というパターンがありました。
チケットと同じように、購入された分だけお金が入る方式ですね。
しかしこのパーセンテージは決して高いものではありません。
わたしが見た中では、5%~10%のものもありました。

ブロマイドは皆さんもご存知の通りそんなに高いものではありませんが、推しに還元される可能性は高いものとなっています。
グッズの量こそ愛だという主義にはあまり賛成はできませんが、推しへの還元率で考えれば、グッズが多く売れれば売れるほど推しにお金が入るシステムになっています。

そして最近多いランダムブロマイド、ガチャブロマイド。
こちらはランダムのため、役者個人に還元されない場合があります。

素敵な団体であれば、ブロマイドを刷る枚数から一律のお金を先に払ってくれるところもあります。
小劇場であれば、何セット刷るか、を役者が決められる場合もあります。

そしてこの話はほとんどはソロのグッズに限られた話になります。
公演ロゴTシャツやバッグなどは団体の収益となることが多いです。

そのため、直接的なグッズ購入としておすすめなのは、いわずもがな個人イベントのグッズや、個人物販のチェキなどとなります。
競合の役者さんもいないため、仲介の団体、事務所との%のやりとりになるので、まだ還元されやすいと思います。
チェキなんかは特に、そのまま個人の売り上げとなることもあります

DVDの購入

オタクとしては、素敵な舞台は何度も見返したいもの。そしてDVDはグッズと違いお高い買い物です。
しかし、公演のDVDは団体の販売物なので、販売数によって役者個人にお金が払われることはほとんどありません。
はじめのギャランティやバックは、そういったもの込みということになります。
しかし役者にとって大事な知名度をあげるためのメディア出演としては欠かせない媒体です。
ぜひ購入し、周りに推しと共に布教していきましょう!

番外編スタンドフラワー

ライブ、舞台、イベントでも煌びやかにロビーを飾る祝花、スタンドフラワー。
これは個人が応援のひとつとして送ることもできるプレゼントです。
しかし、祝花を頼むのは高く、手間もかかります。

ですが、わたし個人の意見としては、応援する推しにはぜひ送って欲しいと思います。
推し宛てへ、自分の名前より、と書き込めるため、認知を狙っている方もいるかもしれませんし、そう思われるかもしれません。
しかし、このスタンドフラワーの影響力は多く、推しの『知名度』をあげる手伝いができます。

舞台には多くの関係者、プロデューサーが訪れます。
その際に「この俳優にはこんなに花を贈るほどのファンがいる」と、その人のファンの存在を知らしめることができます。
プロデューサーなど使う側の人間としてはやはり「知名度のある売れる俳優」を使いたいものです。
それをスタンドフラワーで地道に知らせ、推しに新たなお仕事のオファーが来るかもしれない、チャンスを作ることが出来ます。
役者によっては宛名の書く札にコメントをくれることがあります。どんどんスタンドフラワーを出していきましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか。
もちろん、チケット、グッズの購入は積極的にすべきですが、それだけでなく、役者にとっては『人気』『知名度』がお金のもとになります。
これからも推しの活動を見るべく、そして応援をするべく、身の回りの人に、推しの魅力を伝えていくのが、一番の助けになるのかもしれません。

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