舞台メモを取る

舞台を見終わって「この感動を永久にとどめたい!」と思ったことはありませんか?
しかし、そうはいっても帰り道などに「ああ面白かった!」とSNSに何かひとこと、ふたこと投稿して終わりになってしまっていることが多いでしょう。

どんなに楽しく感動した舞台でも、時がたてばその気持ちは少しずつ他の何かで上書きされていってしまいます。
その気持ちを新鮮なまま残しておくには、見終わってすぐに、少しだけでも書きとどめるのが一番です。

ここでは、そんな時におすすめな「観劇メモ」についてご紹介します。
何年経っても見返せばその時の感動がよみがえる、すてきな記録になりますよ。

「思考の文字化」をするメリット

舞台を見に行けば、パンフレットやグッズを買ったりすることもありますよね。
それを見れば、その時見た舞台のことを思い出せるでしょう。
しかし、ここでおすすめしたいのは「思考の文字化」です。
頭の中にある、ぐるぐるとした感情を文字にすることで、情報が整理されるのです。
いわゆる「アウトプット」ですね。

このアウトプットをすることで、自分の中の混沌とした思いを整理できたり、可視化することで後からその時の感情をリアルに再現できるようになります。

そして、このアウトプットが苦手だという人にこそ「最初に思うひとこと」をどこかに記しておくことをおすすめします。
練りに練ったうまい文章よりも「○○くん一生推す」「全通しようと誓った」などの、はじめに溢れるひとことは、強烈な感情として残るのです。

実際に「ノート」を作るステップ

そうはいっても「めんどくさい」「大変そう」と思ってしまいがちですよね。
そこで、とても簡単なステップで、順にご紹介します。
慣れたら段階を上げても良いですし、「ここまでしかできない」と思えば、その時点でできる範囲でも問題ありません。

毎回同じように丁寧にきっちりとする必要はなく、「今回はここまで」「今回はこれだけ」でも大丈夫です。
それでは、STEP1から見ていきましょう。

STEP1:まずはチケットを取っておく

見に行った舞台やコンサートのチケットを、捨ててしまったりはしていないでしょうか。
チケットは、情報の宝庫です。公演日・時間はもちろん、脚本・演出・主演などが印字されていることもあります。会場、席も「あの時あの席でみた」という情報になります。

チケットは、まとめてチケットホルダーやクリアファイルに入れておいても良いですが、おすすめはファイリングです。
年賀状やブロマイドのように、一枚ずつ入れられるファイルに収納しておくと、のちのち便利です。
そして、ファイルをする際に、
・チケットに直接何かひとこと書く ※帰り道などに紙が何も無いとき
・ほんの少しでも、ひとこと書いたメモを一緒に入れる

書く言葉・メモはごく一言で構いません。初めからいろいろと頑張ろうとすると続かなくなってしまいます。
ファイルにまとめれば、「これだけ見に行った」とページをめくる楽しみができますね。

STEP2:SNSやブログにひとこと残す

舞台の帰り道や寝る前に、SNSなどで感想を残す人もいることでしょう。
しかし、SNSは工夫をしないと流れて行ってしまうものです。

後になってから「あの時の舞台どんなだったかな…」とすぐに思い出せるようにするには、日常のつぶやきと紛れて埋もれてしまわないような工夫が必要です。
・自分だけのハッシュタグをつけて、一括検索できるようにしておく
・ブログなどにまとめる

Twitterは140字の制限内におさめようとすることで、言葉を短くまとめる力は身に付きますが、逆に、たくさんあった楽しい出来事を取捨選択してしまうこともあります。
必要に応じて使い分けをするようにしましょう。

STEP3:チケットをノートに貼ってみる

ここから「ノート」という形に残す段階になります。
ノートは何でも構いません。ちょうどくらいのサイズの手帳ほどの大きさのものでも、よくあるB5サイズのノートでも大丈夫です。
注意点としては、後から書きこむ余地・余白を作るように貼り付けましょう。

STER4:ノートの空き箇所にいろいろ書きこんでみる

書く情報としておすすめなのは、チケットに書かれている情報以外のことです。
・買ったグッズ
・手紙、プレゼントなどの有無
・もらったファンサ
・席の見やすさ、見えづらさ
・日替わりネタ ※開演前アナウンス、アドリブなども
・お見送りがあればキャスト、ファンサ内容
・脚本、演出
これらの中からいくつか選んでも良いですし、1つだけを丁寧に書いても良いです。
一番心に残ったことを深く書きとどめても、思い出せる限りのことを浅くでもかまいません。

こうして書き出すことで、読み返した時に、記憶が芋づる式に掘り出されるようになります。

特に、日替わりやアドリブに関してはすぐに忘れてしまいがちです。覚えているうちにスマホなどに軽くメモを残し、ノートにきちんとまとめるようにすると楽しいですよ。

STEP5:テンプレートを決めて書きこむクセをつける

自分でテンプレートを作ることができれば、書きたい項目が好きに設定できるためとても書きやすいですが、市販品で、すでにできあがっているものもあります。
ロフト ワナドゥ手帳

書き込む欄が多いので、慣れないうちは「埋める」ことに必死になってしまいがちですが、気にせず、書きたいように書くようにしましょう。もらったチラシなどを貼り付けて埋めても構いません。

特に「出演者」はもちろんですが、「脚本・演出」については、欄になくても書き込むようにすると、自分の好きな舞台の傾向がわかってくるかもしれません。
同じシリーズの舞台でも「何か変わったな?」と思うと、演出の方が変わっていた、ということがよくあるためです。

この演出家の舞台は肌に合う、この脚本なら信頼できる、など、舞台が発表された段階である程度のことが分かるようになってきますよ。

まとめ

形に残らない思いだからこそ形にして残したい。観劇メモをつけることで、その時の感動がより鮮明に頭の中によみがえります。
はじめはほんのひとことでもかまいません。
「推しが輝いてた」「写真追加で10枚買った」などでもかまいません。率直な一言を記すことから始めてみませんか?

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