ディレビュ上映は映画館

声優イベントや舞台の公演でよく行われる、ライビュ。2.5次元ファンの皆さまには、もうおなじみの単語ですよね。しかし最近、それと似た「ディレビュ」という言葉を見かけるようになりました。

ディレビュって何?ライビュとどこが違うの?

そんな疑問にお答えするため、今回はディレビュについて分かりやすく解説します。

ディレビュって何のこと?

ディレビュの正式名称は「ディレイビューイング」。
ライブビューイングを略してライビュと呼ぶのに準じて、こちらは「ディレビュ」と呼ばれることが多いようです。

ディレイビューイングとは「時間差上映」のこと。演劇やライブなどの公演を公式が録画しておいて、後から映画館などで上映する催しです。最近では2.5次元舞台や声優によるライブでも積極的に活用されるようになり、この界隈でも注目を集め始めました。

ちなみに、「ディレイ上映」「ディレイ」「ディレイビュ」「ディレビュー」も、同じディレイビューイングを指しています。

ライブビューイングとの違いは?

同じく映画館で見ることのできる「ライビュ(ライブビューイング)」は、公演を生中継で配信します。では、ライビュとディレビュではどこが違うのでしょうか?

それはズバリ、映像が上映されるタイミングです。ライビュがリアルタイム配信であるのに対し、ディレビュはあくまでも録画映像。ディレビュ上映は、当日中に行われることもあれば後日上映されることもありますが、いずれにせよ本公演からは数時間~数日遅れての鑑賞となります。

それ以外は、ライビュとあまり変わることはありません。全国各地の映画館+海外のシアター等で一斉に上映され、公演内容によってはペンライトや声援が許可されているケースもあります。

ディレビュならではの魅力は?

ディレビュは、今やさまざまなイベントで活用されています。アーティストのライブ、アイドルのコンサート、アニメ等のキャストイベント、声優ライブ、演劇などなど。その幅は広がる一方です。

なぜ今増えつつあるのかと言うと、上映技術の進歩のおかげもありますが、やはり公演の主催者・ファンの双方にとってメリットが大きいためでしょう。

当日観られないファンにもチャンスができる

観たい公演がいつも観られるとは限りません。
人気公演でチケットが取れない。遠方に住んでいて会場まで行けない。仕事があって当日休めない。そうしたケースは残念ながらままあります。

でも、ディレビュならば観られる可能性が出てきます。とくに当日の上演時間に予定が入っている場合、生中継のライビュは無理でも、時間差のあるディレビュならば観られるチャンスが広がるでしょう。

平成30年7月に開催されたソーシャルゲーム(アイドル系コンテンツ)のライブでは、開催日直前に起きた西日本豪雨災害の影響で本会場やライビュ会場に行けないファンが続出。それを考慮した公式側が約1ヶ月後にディレイビューイングを開催したことで、話題になりました。チケットの振替対応も含め、当日来場できなかった多くのファンにとって心の支えとなったでしょう。

回数を増やせる

ディレビュではリアルタイム配信にこだわる必要がないため、上映の回数を増やすことができます。極端な話、通常の映画と同じように1日数回×数週間に渡る上映も不可能ではありません。ファンにとっては鑑賞の機会が増え、興行主にとっては収益を増やすビジネスチャンスになるのです。

流通しない映像も観られる

版権など、何らかの理由でイベント自体がDVD化・Blu-ray化されないケースもあります。また販売はされるものの、ライブビューイング上映時とは編集やカメラアングルが変わることも、多々ありますよね。

ファンとしては、好きなコンテンツ・出演者の晴れ姿はできるだけ漏れなく見たいもの。ディレビュでは、ライビュで流れた映像がほぼそのまま上映されることが多く、今後一般に流通しない映像を目に焼き付ける貴重なチャンスとなり得るのです。

ディレビュ鑑賞の際のマナーは?

ディレビュを観るときに一番気をつけたいのは、悪意のないネタバレです。

ディレビュの上映会場には、その日初めて内容を観る人も大勢います。あなたがもしすでに本会場もしくはライビュ会場で内容を観て知っているとしたら、周囲にいる初見のファンにうっかりネタバレをしないよう、細心の注意を払うのがマナーと言えます。

友達との会話は楽しいですが、少なくともディレビュが終わるまでは、公演の内容に触れるのは控えましょう。ヒソヒソ声でも周囲には意外と聞こえています。

その他の注意事項は、ライビュを観るときと同じです。ペンライトやうちわの使用は各会場のルールに従い、声援もOKかNGかをしっかり確認してから行いましょう。当たり前ですが、上映される映像の撮影・録音は禁止です。

まとめ

ファンが一体となって楽しめる。人気公演や、都合が合わない公演を鑑賞する機会が増える。

メリットいっぱいのディレイビューイングは、今後も増えていくはずです。気になる公演がディレイ上映されるなら、あなたもぜひ体験してみてください!

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