“逆2.5次元プロジェクト”と謳い、今回の舞台を原作として、様々なメディアミックス展開を予定している、新たな試みのスタートとなった『錆色のアーマ』。

本作が全ての原点となる為、ある意味、何でもありの自由な舞台であったことが大きな魅力だったと思います。

織田信長の時代の史実に基づいて作られた物語ではありますが、それぞれの役者が、めいっぱい自由に、『自分たちが原作だ』という誇りを持って役を生きているというのが、舞台上からこちらへ溢れるように伝わってきて、最高に良い気分でした。

EXILE／FANTASTICSの佐藤大樹さんと、近年では声優としての活動をメインとしている増田俊樹さんという、舞台での芝居を本職としているわけではないお二人のW主演でしたが、全く見劣りするものではありませんでした。

佐藤さん演じる孫一は本当に皆がついていきたくなる『お頭』であり、また、ソロで激しく踊る見せ場もきちんと用意されていたのが嬉しかったです。

増田さん演じる信長は、ひとたび舞台に登場しただけで劇場全体にピリッと緊張感が走り、目で語る芝居と、その存在感にただひたすらに圧倒され続けました。

これからこの『錆色のアーマ』がコンテンツとしてどのように大きくなっていくのか、期待に胸膨らむばかりで目が離せません。